藤間紫苑 Fujima Shion

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小説えろパロ
危ない村雨くん

 放課後。買物客で賑わう商店街を、一人の少年が歩いていた。少年とすれ違う高校生達。ふと高校生の一人が振り返った。
「あれ?」
 何? と同じ学生服の高校生が立ち止まった。
「あいつ、中学の時のクラスメイトに似ていて……えーと、ああ! 名前が思い出せない!」
 クラスメイトの名前も思い出せないのかよ、と隣にいる高校生が笑った。
「えーと……。ん? もう、いないや。まぁ、いいか」
 そんな級友に忘れられているような平凡な存在。それが少年・村雨クナイだった。

 ☆

 僕には秘密がある。それは僕が忍者である事。僕の父は日本を守る秘密諜報部員だ。僕の祖父も、曾祖父も日本を守る隠密だった。僕もいずれ、父の跡を継いで諜報部員になるだろう。
 しかしそれ以上に、僕には秘め事がある。それは……。
「クーナーイ君! おはよう」
 後ろから飛んでくる青葉みちるさんの掌。避ける事は簡単だ。しかし避ける事は一般人らしからぬ行為だ。だから僕は避けるのを止めた。左側の肩に彼女の掌が当たった。まだ傷が癒えていない左肩に。
 バンッという音と同時に、体の左側に痛みが走った。しかし今は笑顔でやり過ごさなければならない。
「おはようございます。青葉さん」
「んー? どうしたの、クナイ君。何か私に隠し事をしているんじゃない?」
 彼女は眉間に皺を寄せながら、僕の顔を覗き込んだ。幼馴染みの真っ直ぐな瞳が、僕の心を冷たく刺す。
「何も隠していませんよ」
 僕は口の端を上げて、にこりと笑った。
「……あやしい。何か隠しているんじゃないの?」
 丸い目がますます丸くなる。彼女が本心から他人を心配する時、こういう瞳になるのを僕は知っている。人を観察するのも、修行の内なのだ。
「そうですね。青葉さんには僕の悩みを打ち明けておきましょう」
「なに? 真剣な悩み? ちょっと、心の準備が……」
「それは僕が秘密諜報部員だという事です」
 左腕に彼女の手が飛んでくる。そこは止めて。お願いだから。僕の心の叫びも空しく、彼女が思いきり振り上げた掌は、僕の左腕にヒットした。痛みが全身を貫いた。だが僕は“軽く叩いた”幼馴染みに、作った苦笑いをした。
「もー、人がせっかく心配しているのに。知らない!」
 彼女は頬を膨らませて、ぷいっと振り向いて立ち去ってしまった。一応、重要な秘密を打ち明けたのだが、彼女は信じなかったようだ。そう、これでいいんだ。これで。
 シャツの下に残っている黒い痣。一晩中、父親である村雨哲夫に嬲られ続けた僕の体。青葉さん、貴女はそんな世界を知ってはいけない。

「父さん! 止めて!」
「止めて欲しければ、自力で抜け出すんだな」
 手首、腕、指、体、足と、何重にも巻かれた鎖と、南京錠。一つ、また一つと僕が錠を外すと、新たな鍵が、鎖が増えていく。子供の頃から何度も行なわれていた縄抜け。そして度重なるファック。
「ほら、早く抜けないと、鎖が増えていくぞ」
 鎖に縛られた僕の背後には、興奮した父がぴたりと張り付いていた。勃起した性器が僕の背中に当たる。早く解かなければ。早く。早く。時間内にとにかく早く。
 目の前にはタイマーがぶら下がっていた。あと十秒しかない。早く解かないと、またお仕置きを受ける。そんなのは嫌だ。嫌だ。あと一秒。鎖が! 増えていく!
「止めて! お父さん!」
 ズボンが下ろされた。冷たいクリームが僕の肛門の中に入ってくる。父の太い指と共に。一本、また一本と指が増えていく。
「お願いだから!」
 哀願する僕の耳元で、父が叫んだ。
「ジェーノサーイドー」
 いつもの合図。僕の体が、押し開かれていく瞬間。僕の体の中に、父の体が入ってくる瞬間。痛みと、そして許されてはいけない快感。体の奥が熱く、震える瞬間。声にならない声。誰にも言えない痛み。鎖が体に食い込んでいく。たまらない快感に、体が、腰が動いてしまう。人肌がぶつかる音。何度も、繰り返される父の動きに、腰を振り、女のような声を出して応えてしまう僕。鎖が、錠が、解いても解いても、増えていく。止めて、という声が空しく聞こえる程、腰を突き出して、父を受け入れてしまう僕。父が鎖を増やしながら、南京錠に鍵を掛けながら、僕のペニスを擦る。そんな父の手が、憎く、そして愛おしく感じてしまう、駄目な僕。タイマーが設置されていた時よりも長い時間、僕らはファックし続けた。僕は鍵を解き、鎖を解き、そして父は鍵を掛け、鎖を巻いていく。
 父の体はある瞬間、緊張し、僕の体内に精液を放出していった。僕は敗北を感じて項垂れた。頭に響く、父の笑い声。
 ……未熟な僕が悪いの? ねぇ、父さん?

 青葉さんに叩かれた左腕がまだ痛かった。僕は彼女に叩かれた左腕をそっと撫でた。
 だが僕は……痛みは嫌いじゃない。

 END
2006/05/11

【執筆後記】
 Jで新連載が始まったばかりの某マンガパロです。知らない人・ついていけない人、すいません。
 風邪ひいて寝込んでいて、ちょっと馬鹿やってみたかっただけなんです。


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