少女の服装は整えられ、肌の汚れはやや残っているものの、愛らしい姿になった。
「さて、これからどうしよう」
とりあえず風呂に入れ食事をさせ、休ませて、着替えさせた。
「うーん、まずはゆきちゃんの身元を確認しなきゃね。何か確認書類を持っていたっけ」
「かくにんしょるい?」
「これは持っていなさそう。スマホも持っていなかったよね……うーん、どうしよう。このままじゃ誘拐犯になっちゃうし」
少女が私の袖をぎゅっと掴んだ。
「大丈夫。どこにもやらないよ」
私は少女に微笑みかけた。
「とりあえず……うーん、都庁? いや新宿区役所に行ってみるか」

■続く