「…………」
画面を見ていた私と係員は言葉を失った。
少女と女性の裸の写真が何枚も何枚も映し出されたのだ。写真の上には友達以外は見られない、と思われるフェイスブックにあるような友達マークが付いている。ふとプロフィールを見ると『Sakura Moroi』とあり、友達が一千人以上いた。
これはポルノSNSなのだ。ここで母親と思われる女性はなんらかの手段でお金をやりとりしていたのだろう。
私は少女の肩をぎゅっと抱いた。
少女はただ身体をゆったりとさせながら、暗い瞳で画面を見つめていた。
そしておもむろに画面を指す。
「これがママ。綺麗でしょ?」
「ママはいくつ?」
係員が静かな声で聞いた。
「27さい。若くて綺麗なママ」
「ゆきちゃんはママが十二歳の頃に生んだ子なの?」
私が聞いた。
「そう。そのころママははたらいていた。おみせでうまれた。もうそのおみせはなくなってしまった……」
少女は私に寄り掛かってきた。軽く。とても軽く。

■続く