エッセイ・百合な日々『カノジョと映画を観る』

私とカノジョはもう出会って二十八年、付き合って二十七年の間柄です。『ゆりにん レズビアンカップル妊活奮闘記』はそのごく一部をエッセイコミックにしたものです。
その他、私達には長いながい二人の人生があります。
私は記憶が飛びがちです。解離性同一性障害という診断名がついています。なので最近の出来事を書きたいと思います。
カノジョと一緒に余暇を過ごす時。とても楽しみにしているのが「映画鑑賞」です。最初は鬱になってしまったカノジョを励ますために映画へと行っていたのですが、今では趣味と呼べるぐらい鑑賞するようになりました。最近カノジョと一緒に観たのは『攻殻機動隊 新劇場版』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』『マイ・バック・ページ』。
人気の『マッドマックス』がなかなか観られなくて、その替わりに観た『攻殻機動隊』がもの凄く面白くて、得した気分でした。攻殻機動隊には私達のお気に入り軍事評論家・岡部いさくも参加していて、やったーという気分です。岡部先生には『エロイカより愛をこめて』(青池保子 秋田書店 コミック)の監修協力も進めて欲しい! と思いました。『マッドマックス』は噂通り、お婆様方が大暴れする素晴らしい映画でした。エンディングも「そうよねー、これが正しい終わり方よねー。それに比べてユリアを連れて去ってしまったケンシロウ(『北斗の拳』コミック)のアウトサイダーな駄目っぷりといったら……」と改めて思ってしまいました。
『三島由紀夫』はパンフレット的な本も買ったのですが、そこに森田必勝の辞世の句が載ってまして。「今日にかけて かねて誓ひし 我が胸の 思ひを知るは 野分のみかは」と書かれたこの句を読み、必勝の三島への想いがひしひしと伝わってきました。
私的にはバイの三島がゲイの必勝に押されて自決(もちろん必勝も)。しかし彼ら二人の性的なセクシャリティーはネコだから、ベッドに入ってもお互いお尻を向けて寝てるだけ。と感じました。現在まで生きていたら、二人は結ばれていたかもしれませんね。いや、自決という結ばれかたもありますが。
『マイ・バック・ページ』は過激活動家の振りをした男に騙されたジャーナリストの話でした。うーん、他人事とは思えません。実はセクシャルマイノリティー業界でも詐欺師はいます。色々あって友達(だった人達)とは縁を切りましたが、恐ろしいですね。皆さん、気をつけてください。詐欺師は寸借詐欺師から大物詐欺師までいますよ!
ではこの辺で。藤間紫苑.comはコミティア、ガールズラブフェスティバル、文学フリマに出ます。またお会いしましょう!
(2015/08/16 コミックマーケットチラシ 初出)